民法/債務不履行の例

haruymkw 2014-06-24 00:30:14

三田先生

いつも分かり易い講義ありがとうございます。
おかげで民法が捗っています。

集中講座p205債務不履行の事例について質問なのですが、痛んだ生ユッケを提供し客に食中毒を引き起こさせた例は不法行為の例では無いでしょうか?
(被害者はどちらも請求できるケースとも思えますが、下記理由で債務不履行と言えるのか分からなくなりました)
傷んでない、キレイなユッケを提供する義務に反して傷んだユッケを出してしまったのだとしたら、債務不履行の三類型のどれにあたるのでしょうか…?

近いのは不完全履行とも思えますが、追完は可能ですが、追完されても既に損害(腹痛)発生しており、意味が無い気がします…。

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 横から失礼します。ただの利用者ですが、僭越ながら書き込みさせてもらいます。質問者のおっしゃることはよくわかります。確かに、店が出した料理が原因となって(過失があって)、身体に障害を受けたわけですから、不法行為が成立する可能性が高いです。ただ、ここでいう被害者は、店で注文して生ユッケを提供してもらう契約をしているのですから(債権者となります)、それがきちんと履行されていない以上、債務不履行責任も成立します(不完全履行)。もちろん、追完は無意味なものかもしれませんが、契約を解除して損害賠償請求権を行使することもできますので、契約責任の事例でもあるのです。実際に訴えを提起するときは、不法行為、債務不履行のどちらを(どちらも)請求することが可能となります。余談ですが、契約責任を追求したほうが訴訟では有利かと思われます(過失の立証などの点で)。以上、長文失礼しました。

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MONDO 2014-06-29 15:54:15

 三田です

 既にお答えされてる回答者もいるようですが,そのとおりで,ユッケの例は不法行為でもあります。
 すなわち被害者は不法行為の損害賠償請求も可能ですし,債務不履行に基づいて損害賠償請求も可能です。
 (両方可能なことは,不法行為の項 p.362 (4)参照)。なお,損害賠償算定は同じになります。

 なお,債務不履行としては,おっしゃるように不完全履行の類型に属し,追完は不能の“拡大損害型”なんて呼ばれます。まともなユッケを出す債務の不履行に加えて,食中毒にまでなっているわけですからね。

 特異体質という特別事情に基づいて発生した損害で,通常の食中毒の域を超えている部分が特別損害とされます。

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jimukyoku 2014-07-12 07:43:26

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