toshiganeso 2015-03-27 17:35:00
はじめまして。こんにちは。
p59 6章代理 第3節代理行為 1、顕名 (3)【事例検討】の表について、質問です。
「A代理人B」と顕名し、Bの代理意思がなく、Bが誤って署名した場合、B・C間に効果帰属し、(錯誤の問題)とありますが、
①Bの代理意思がないのにBが誤って署名した場合というのは、Bは自分自身が契約しているつもりなのに、間違えて顕名してしまったということですか?
②その場合錯誤の問題になるとありますが、
Bの錯誤を検討するのでしょうか?
それともCですか?
③仮にBの錯誤を検討するとして、Bに錯誤があり、無効となった場合には、契約がなかったことになるということでしょうか?
考えてもよくわからなかったので、ご解答よろしくお願いいたします。
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三田です。
ご質問の事例の件ですが…
①については,例えばBがAから頼まれて代理人としてCと取引行為をしたところ,その際にBの個人的な取引も併せて行った場合,このB個人取引の契約書にも,まさに「誤って」A代理人Bとサインしてしまったような場合が想定されます。
②当然Bの錯誤を検討することになります。
③Bとしては,代理意思はなく,個人として取引しようとしているのに,誤って代理行為をしてしまっている外観になっているので,代理としての取引行為を錯誤無効と主張する問題になりますね。
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jimukyoku 2015-04-03 04:00:02
三田先生
こんばんは。
解答していただき、誠にありがとうございました。
試験直前なので、助かりました。
では、この場面でBに重過失がなかったら、錯誤無効になり、その後にB個人と相手方で契約をし直すということで、解決するということですか?
もし錯誤無効が認められなかった場合は、どうなるのでしょうか。
本人に効果が帰属するのですか?
考えすぎているのかもしれませんが、気になってしまいまして、、すみません。
toshiganeso 2015-04-08 02:09:34
代理人に重大な過失があった場合には代理人が無効を主張できない(民法95条但書)ですから,代理人の顕名として有効になり,代理は成立し,本人に効果が生ずることに理論上なります。なお,本件の場合,特別の事情のない限り,代理人には重大な過失があったと認定すべきではないかと思われますので(大事な署名は慎重にするのが基本ですからね),まともな顕名として処理される場合が多いでしょう。
もっとも,仮に重過失が表意者にあっても,表意者が錯誤に陥っていることについて相手方が悪意であれば,相手方を保護する必要はなく,表意者は無効の主張できるとするのが通説ですから(p.41参照),本設例の場合,事の経緯から,相手方が悪意である可能性も高く,その場合は錯誤無効になります。
まあ,こんな議論,試験に出にくいでしょうけど(笑),頭の体操にはなりますね。
jimukyoku 2015-04-10 04:56:05
三田先生
返信が遅れてしまってすみません。
丁寧にご回答していただき、ありがとうございました。
試験直前になり、たくさんの人に支えられていることを実感します。
この掲示板で先生にご回答をいただけたことも、支えの中のひとつです。
その人たちのためにも、もちろん自分のためにも、必ず合格します!と宣言したらますますやる気が出るので、宣言いたしました。(笑)
今回はありがとうございました。
toshiganeso 2015-05-19 00:05:45